目の奥の痛みの
原因と治療方法
目の奥に痛みを感じる(片目だけ)原因はさまざまで、単なる目の酷使と思われがちですが、失明につながる病気の初期症状である可能性もあります。ここでは、そうした危険なケースを含め、目の奥に痛みを生じる様々な原因について説明します。
目と痛みの関係
目は痛みに敏感な器官で、三叉神経が周囲の感覚を脳に伝えるため、痛みを感じやすくなっています。表面の痛みはチクチクとした感覚が多い一方、目の奥の痛みは重い感じで現れます。目の奥が痛む原因には、眼精疲労、ドライアイ、VDT症候群(長時間のデジタル機器使用)などがありますが、視神経炎や緑内障、角膜炎などの深刻な疾患である場合もあるため注意が必要です。
目の奥の痛みを伴う注意すべき症状(吐き気・頭痛)
吐き気や頭痛、視力低下、かすみ(全体が白く見える)、充血(片目だけ)などが目の奥の痛みと同時に現れた場合は、急性緑内障の可能性があります。急激な眼圧の上昇が原因で、放置すると失明に至る危険があるため、すぐに眼科で眼圧を測定してもらうことが重要です。
目が痛い主な原因疾患
ドライアイ
涙の量が減少したり、質が変化することで目が乾燥し、奥に痛みが生じることがあります。乾燥した環境や長時間のデジタル機器使用が主な原因です。角膜や結膜に傷がつきやすくなり、感染症のリスクも高まるため、目を保湿し、乾燥防止に努めることが重要です。
眼精疲労やVDT症候群
スマートフォンやパソコンの長時間使用により、目の奥が痛くなることがあります。コンタクトレンズや眼鏡の度数が合っていないことも原因の一つで、慢性的な場合は「眼精疲労」と呼ばれます。これに伴い、自律神経が乱れると、肩こりや頭痛、吐き気など体や心に悪影響を及ぼすこともあります。症状が続く場合は眼科での診断をおすすめします。
異物による痛み
目に異物が入ると痛みが生じますが、特に金属など硬い異物が入ると、角膜を貫通して奥に侵入する場合があります。感染の危険もあるため、異物感が残る場合は眼科を受診しましょう。
角膜炎
角膜の小さな傷から感染が広がり、細菌性、真菌性、アカントアメーバなどの角膜炎が発症します。感染が進行すると角膜潰瘍を引き起こし、視力低下や失明のリスクがあるため、注意が必要です。特にアカントアメーバ角膜炎は激しい痛みが特徴で、コンタクトレンズの不適切な手入れで感染することが多いです。
急性霰粒腫・麦粒腫
まぶたの中にある、涙の油分を分泌する腺が細菌感染により炎症を起こす急性化膿性疾患で、黄色ブドウ球菌が原因となります。腫れや痛みが特徴です。
緑内障
急性緑内障発作では、眼圧が急激に上昇し、強い目の奥の痛みと頭痛、吐き気、視力低下、充血が突然現れます。早急な眼科での対応が必要です。
目の奥の痛みの
検査と治療法
視力や眼圧の検査、感染症や角膜表面の状態を確認する検査が行われます。度数の合わない眼鏡やコンタクトの調整も重要です。感染が確認された場合、点眼薬や内服薬、必要に応じて点滴療法や病巣を削る治療が行われます。眼精疲労やドライアイには、目を潤す点眼薬や涙点プラグでの治療が効果的です。緑内障の場合、眼圧を下げる治療が主になります。
予防とケア
目の奥の痛みは、失明のリスクも伴うため、症状がある場合は早めに眼科を受診しましょう。ドライアイや眼精疲労は生活環境を整えることで予防が可能です。
日常のケア方法
- 十分な睡眠と休息
- 温冷パック:一般的に、疲れには温め、炎症には冷やすことが効果的です。
- メイク落としとコンタクト管理:まつげの生え際にはできるだけメイクを控え清潔に保ち、コンタクトは医師推奨のものを使用します。
- 乾燥防止:まばたきを意識し、加湿や保湿眼鏡で目の乾燥を防ぎます。
目の奥が痛いに関する
よくある質問
片目の奥だけが痛む原因は何ですか?
片目の奥だけが痛む場合、眼精疲労やドライアイ、片目に入った異物によるものが考えられますが、視神経炎や急性緑内障、角膜炎など片側だけに発症する病気の可能性もあります。特に強い痛みや視界の異常を伴う場合は、早めに眼科で診察を受けてください。
目の奥が痛いのは脳梗塞の前兆ですか?
目の奥の痛みが脳梗塞の直接的な前兆であることは少ないですが、目の奥の痛みと共に視野欠損、顔面のしびれ、手足に力が入らない、頭痛、吐き気などを伴う場合、脳や神経に異常がある可能性も考えられます。気になる症状があるときは、眼科または神経内科での診察をおすすめします。
目の奥が痛く頭痛がある場合は何科を受診すればいいですか?
頭が割れるような激しい痛みが出現した場合はまず脳外科や神経内科を救急受診してください。くも膜下出血などの生命に関わる病気がないかを急いで調べる必要があります。軽い頭痛と目の奥の痛みであれば先に眼科を受診しても問題ないと思われます。
スマートフォンを見すぎると目の奥が痛くなるのはなぜですか?
長時間のスマートフォン使用によって、目を酷使することで眼精疲労が引き起こされ、目の奥が痛むことがあります。また、スマートフォンを見る際の姿勢が悪いと、首や肩の筋肉が緊張し、血流が悪くなって目の奥に痛みが生じることもあります。1時間に1回程度、目を休ませると効果的です。
目の奥が痛い時の応急処置方法は?
目の奥に痛みを感じたら、まずは目を閉じて休ませることが大切です。痛みが強い場合は、ホットタオルで目の周囲を温めると血行が改善され、緩和することがあります。ただし、炎症や腫れがある場合は冷たいタオルで冷やすのが良いでしょう。無理に目を酷使せず、症状が続く場合は眼科の受診をおすすめします。
目の奥の痛みとストレスは関係ありますか?
目の奥の痛みとストレスは密接に関係しています。ストレスがかかると、自律神経が乱れて眼精疲労が悪化し、痛みを感じやすくなることがあります。さらに、長時間の集中や過労も目の疲れにつながるため、日常的にストレスを解消する方法を取り入れることが目の健康にとっても有益です。
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